GPSを使って浮気調査してやる!
ちょっと待って。
確かにGPSは浮気調査に役立つけど、使い方によってはGPSは違法になっちゃうよ。
ーーぇ。
浮気調査のために車をGPS追跡するのは違法?
旦那が浮気をしているかもしれない今どこにいるのか突き止めたいと思ったら、真っ先に思い浮かぶのがGPSです。
インターネットで「浮気 GPS」などと検索すると、たくさんの商品やアプリが出てきます。
そんな中でGPSは相手が今どこにいるのかリアルタイムで知ることができます。
そのため、旦那が浮気しているのか疑わしいので使ってみたい本当に役にたつのか詳しく知りたいと思っている方は多いかと思います。
浮気調査の定番アイテムと言えるGPSですが、使い方によっては法律違反になってしまうのです。
どんな使い方が違法になるのか見ていこうね。
基本的に夫婦で使う車ならGPSは違法にならない
自分の車にGPSを設置することは、なんら問題ありません。
自分の所有物をどう扱おうと自分の勝手だからです。
つまり、夫婦で車を共有している場合はGPSを取り付けても基本的に違法にはならないということです。
共有の車は名義が旦那であれ妻であれ、所有権はふたりともにもあるからです。
いちばん理想的なのは、旦那に許可をとってGPSを設置することです。
GPSは浮気調査のためだけの道具ではなく、安全を守るためにも使われます。
災害時の安否確認のためとか理由をつけて、旦那の同意のもとGPSを取り付けることができれば完璧なんだね。
浮気相手の車にGPSを仕掛けるのは違法になる
ショッピングモールの駐車場などを浮気相手との待ち合わせの場所にしてお互いに車で集合し、そこからは浮気相手の車でホテルに移動するという場合があります。
この場合だと、旦那が乗って行った車にGPSを設置したとしても浮気の証拠を押さえることができません。
そのため、浮気相手の家や車を突き止めて、その車にGPSを設置したいと思うかもしれません。
しかし、浮気相手の車にGPSを設置しようと思うと、
- 浮気相手の家
- 会社の敷地
- 浮気相手が契約している駐車場
に無断で侵入することになります。
正当な理由もなく他人の敷地に無断で入ることは、住居侵入罪建造物侵入罪という犯罪になってしまうのです。
浮気相手の車にGPSを取り付けるというのは、正当な理由で敷地に入ったとは言い難いよね・・。
また、浮気相手の車の近くをうろついているのを他人に見られると、不審人物として通報されかねません。
しつこく付きまとっているストーカーとみなされるかもしれません。
また、GPSの付け外しをする際に車に傷を少しでもつけたら器物損壊罪になります。
悪いのは向こうなのに色々都合が悪いよね。
浮気相手の車にGPSを取り付けることが違法であるもうひとつの理由は「プライバシーの侵害」に当たるからです。
プライバシー権とは、「私生活上の情報をむやみやたらと公開されない権利」のことです。
赤の他人である妻がGPSを使って、旦那の浮気相手がどこに行っているのか監視するというのは、浮気相手のプライバシーを侵害する行為です。
浮気相手の動向をGPSでこっそりと探っていたことを浮気相手に訴えられると、損害賠償を請求される可能性があります。
別居中の夫婦間で使うのも違法になる
夫婦共有の車であればGPSを設置しても違法にはならないと先に述べていますが、別居中の夫婦となると話は別です。
別居している場合は、夫婦といえども他人の家や敷地内に勝手に侵入するので、浮気相手にGPSを仕掛けるときと同様に住居侵入罪となります。
また、夫婦間であってもプライバシーの侵害や付きまとい(ストーカー)行為とみなされかねません。
社用車にGPSを付けたら器物損壊罪になる可能性も
自分の車でも浮気相手の車でもなく、会社の仕事用の車で浮気相手とホテルに行くというケースもあります。
しかし社用車は普段から旦那だけが乗っているものであったとしても、会社の所有物です。
所有者が個人ではなく会社だとしても、他者の所有物にGPSを取り付けることはできません。
GPSの付け外しをする際に社用車に傷をつけるかもしれません。
そうすると器物損壊罪とります。
よって、社用車にGPSを取り付けると、会社からあなたが訴えられる恐れがあるのです。
探偵だからOKという法律はない
探偵に依頼すれば簡単にGPSを使って浮気調査をしてもらえるというイメージがあるかもしれません。
確かに浮気の調査を売りにしている探偵会社のサイトを見ると、GPSでの追跡調査を行っていることがわかります。
しかし、探偵だからGPSを使ってもいいという法律はありません。
でも、逆に使ってはいけないという法律もないの。
たとえ探偵であっても、勝手に他人の家や敷地に侵入すれば住居侵入罪などの罪に問われますし、ターゲットを尾行しているのをストーカーとして通報される可能性もあります。
プライバシーの侵害についても、一般人と同様に訴えられて損害賠償を請求される恐れがあるのです。
探偵に依頼すれば浮気相手にもGPSを仕掛けて浮気の証拠を押さえてもらえると思いがちなのですが、それは超えてはいけないラインなので探偵であっても基本的にできないのです。
プライバシー侵害となる可能性は0ではない
住居侵入罪や器物損壊罪などという犯罪に当てはまらないGPSの使い方をしたとしても、「プライバシーの侵害」の問題とは切り離すことができません。
「プライバシーの侵害」は、住居侵入罪や器物損壊罪のような刑法上の犯罪ではないので、それだけで警察に逮捕されて「懲役○○年」となるわけではありません。
しかし、相手にプライバシーの侵害を訴えられると損害賠償を請求されるのです。
不倫は不法行為なのですが、不法行為を暴くためであっても、プライバシーを侵害する行為は誰にも許されないことです。
GPSを使って浮気の証拠を掴んだから話し合いをこちらの有利に進められると思ったのに、GPSの使い方を誤ると逆にプライバシーの侵害で訴えられてしまうという可能性もあるのです。
プライバシーの侵害というのはとても難しい問題で、警察でさえもGPSを無断で使った捜査は違法とされたケースがあります。
GPSは違法? まとめ
GPSを使うことは法律的に禁止されていません。
また、認められてもいません。
「禁止されていない=合法」ではないのです。
つまり、GPSが違法になるかどうかは使い方次第で、とてもグレーってことなんだね。
GPSを使って旦那が今どこにいるのか知ることができれば、確かに浮気調査ははかどります。
浮気の真っ最中という現場に乗り込むことだって可能なのです。
うまくいけば浮気の明確な証拠を掴むことができるというわけです。
旦那の浮気の証拠が手に入れば、離婚するにしろしないにしろ、妻の有利に話が進みます。
しかし、違法にならないようにGPSを活用するというのは素人にはちょっと難しいかもしれません。
GPSで浮気調査をしたいと思ったらひとりで無茶をせず、浮気調査の実績のある探偵や離婚に強い弁護士など、専門知識を持った人の力を借りることも検討しましょう。
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